北陸の旅
2018年9月。北陸新幹線で金沢へ、金沢城と兼六園をみて、特急しらさぎで芦原温泉へ、東尋坊をみて福井市内のホテルに泊まり、翌日は恐竜博物館に行き、北陸線で米原、米原から新幹線で東京という、北陸地方へぐるっと一周する予定を立てて、北陸新幹線かがやき号で上野駅を後にした。
初めて金沢に行ったが、出迎えていたのは立派な金沢駅舎だった。
その後、バスに乗って金沢城へ。そのまま、橋を渡って兼六園へ。
兼六園でゆっくりしてから駅に戻ると、ある掲示が出迎えていた。
そう、この時、後に大阪へ直撃した台風21号が接近していたのだ。このまま旅程通り行動すると、帰れなくなる可能性がある。旅程を変更する必要が出てきたが、特急の時間になってしまったため、とりあえず芦原温泉を目指すことにした。
電車内で今後の予定を考えた僕は、駅についてすぐに窓口へ向かった。この時点で、最終の新幹線には間に合わないことが分かったため、明日までに関東地方へ帰るために残された道は2つー寝台特急を利用する方法と夜行バスを利用する方法ーであった。
計画運休分の切符を払い戻し、新たな切符を手にするため、駅員さんにお願いをした。
「サンダーバードで大阪向かって、サンライズにのって東京へ向かうことは可能ですか?」
寝台特急の切符を当日買うなど、初めての経験である。しかも、ブルートレインが全廃した今、夜間お客さんを乗せて走る列車は、基本的にサンライズしかいない。
駅員さんは丁寧に対応してくださったが、当日の寝台券を買う人はあまりいないらしく (僕自身聞いたことがない) 、手間取っていた。
奇跡的に、2席空席があった。僕は友人と2人で旅行していたため、ギリギリセーフであった。まさかこんな形で初めてサンライズに乗れるとは思っていなかったが… この時の切符購入が、今のところ人生で一番嬉しかった切符購入である。
とりあえず東京には明日の朝までに着けるようになったため、東尋坊へ向かった。来たバスは直通ではなかったため、途中で乗り継ぎ。
バスの待ち時間、すぐそばにあった成田山九頭竜寺を訪ねた。
帰りは三国港駅から三国芦原線で福井駅へ。車内広告に恐竜博物館のものがあった。行きたかったが仕方ない。また来ることにしよう。そう思った。
福井駅についた。ここは駅前に恐竜がいる。さすが恐竜県。
最後のものは駅のベンチ。この駅は至る所に恐竜がいる。
お腹が空いてきたので、越前そばを食べることにした。
とても美味しかった。少しでも、福井を感じられた気がした。
さて、ここから帰宅の旅が始まる。サンダーバードで一度大阪へ向かい、サンライズ出雲に乗って東京へ。
足下にも恐竜が。
なぜか特急は普通だった。
サンダーバード48号、大阪行き、福井発車。ちなみに特急サンダーバードは特急雷鳥を改めたものだが、雷鳥の英語はサンダーバードではない。正しい英語はPtarmiganまたはGrouseである。
途中、鯖江、武生、敦賀に停車。敦賀を出ると、(厳密には近江塩津から) 湖西線を通る。琵琶湖が見えるはずだが、夜だったので見えなかった。
山科を過ぎると、京都に停車。既に東京行きの最終であるのぞみ64号は発車済みだ。上り新幹線に乗り換えても名古屋までしか行けない。
京都発車。京都駅の前後に鴨川と桂川があるが、こちらも夜のためよく見えず。音の違いで今川を渡ってるんだなとわかる程度だった。
京都から先の停車駅は高槻、新大阪、終点、大阪。新快速と同じだ。
大阪に到着。
お腹すいたから何か買おうと思ったが、多くの店は既に閉まっていた。この後、空いているコンビニを見つけたため、そこでチョコレートを買った。
乗り換えには時間があるので、ちょっとだけ大阪駅を出た。とはいえ他の場所に行くほど時間がないので、駅の北側をちょっと見た程度だが。
ホームに戻った。しばらく待合室で待っていると、接近放送が流れた。
サンライズ出雲東京行き、到着。足早に乗り込んだ。
電車を待っている間に撮影した大阪駅の駅名板。
検札をして、眠りについた。ちょうど京都駅を通過するところであった。
翌朝。目を覚ますと列車は駅に止まっていた。浜松に運転停車中だったようだ。もう一度寝ることにした。
再び目を覚ますと、列車はトンネル内を走行していた。山間を走っているが、海が近い。湯河原あたりか、と思った時、ちょうど湯河原駅を通過した。
車内を探検することにした。その後、共用スペースでくつろぎ、自分の部屋に戻ると、列車は横浜に到着。隣に東海道線の車両が止まっていた。
横浜を発車し、川崎、品川、新橋を通過。ついに終点、東京駅に到着した。
東京駅で朝ごはんを食べ、その後帰宅。改札で無効印を押してもらう時、駅員さんに「よく帰ってきたね」と言われた。
恐竜博物館に行けなかったのが残念だが、思いがけなく寝台特急に乗ることができた。今度こそ、恐竜博物館へ行きたい。次に北陸へ行く時は、富山県に寄ってもいいな。そう思った。